移住者インタビュー
岡山市北区
30代
Iターン
家族移住
- 出身地:
- 兵庫県姫路市
- 取材時住所:
- 岡山市北区
- 移住年:
- 2003年
- 年齢:
- 39歳
- 家族構成:
- 4人(本人、妻、娘、息子)
- 職業:
- 消防士(ハイパーレスキュー隊員)
消防士を目指し、岡山市消防局の採用試験に合格
岡山県消防学校に入校し、訓練生活を半年間送る
岡山市内の消防署に配属
配属先に合わせて住まいを探し、移住
岡山は災害が少なく安全な街。だからこそ 災害の怖さや防災意識をもっと感じてほしい。
岡山市への移住を決められたきっかけは?
私が岡山に移住したのは、2003年に岡山市消防局の採用試験に合格したことがきっかけです。地元の姫路市に住んでいた中学3年生の時に阪神淡路大震災を経験したことから、将来は人を助ける仕事がしたいと消防士を志すようになりました。高校卒業後は姫路市職員として働きながら全国各地の消防職員採用試験を受け続け、最初に合格できたのが岡山市消防局だったんです。岡山へのこだわりがあったわけではありませんが、これも何かのご縁だと思い、岡山で念願だった消防士への第一歩を踏み出しました。
移住するまでの流れを教えてください。
消防官として採用されると、まずは全寮制の消防学校に入ります。私も2003年の4月から岡山県消防学校に入校し、半年間にわたって消防活動に必要な教育や訓練を行いました。学校生活を終えてから各消防署に配属となるので、配属先が決まる段階で住まいを探しました。まずは不動産屋で物件を紹介してもらい、通勤に便利な中心部に家を借りました。
私は消防士の仕事が移住の目的だったので、岡山の地域そのものについては特に事前にリサーチせず、桃太郎や果物が美味しいなどの一般的なイメージしか持っていませんでした。岡山に来た当時は、思っていたよりも中心部が都会で便利だったことや、大きな川や水路が多く、街に水の流れがあって気持ち良いという印象をうけましたね。
私は消防士の仕事が移住の目的だったので、岡山の地域そのものについては特に事前にリサーチせず、桃太郎や果物が美味しいなどの一般的なイメージしか持っていませんでした。岡山に来た当時は、思っていたよりも中心部が都会で便利だったことや、大きな川や水路が多く、街に水の流れがあって気持ち良いという印象をうけましたね。
現在の生活について教えてください。
現在は北消防署に在籍し、特別高度救助隊(ハイパーレスキューおかやま)の副隊長として職務にあたっています。一般的な管轄内の救助活動に加えて、全国各地で起こりうる大規模災害への対応や世界各国で起こりうる災害に対応する国際消防救助隊員としても活動しています。署内での日常業務をこなしながら、人命救助のスペシャリストとして日々訓練を行い、多種多様化している災害に立ち向かうため救助技術や能力を磨いています。
さらに、消防を身近に感じてもらい、市民の方々に防災意識をもってもらうための広報活動も大切な仕事です。その一環として、岡山市消防局のPR動画を作成しました。桃太郎伝説発祥の岡山に絡めて「鬼が守る 桃太郎のまち」をテーマに、岡山市消防局の業務を紹介しています。人を助け、街の安全を守るために必要不可欠なストイックで強い気持ちを「鬼」という言葉に込めました。出演、構成、撮影、編集すべて消防職員だけで自主制作し、好評をいただいています。
【消防士制作】岡山市消防局公式PR動画~「鬼」が守る、「桃太郎」のまち~ - YouTube
みなさんが言われるように、岡山は災害が少なく安心して暮らせる街です。しかしその分、防災意識や災害への危機感が薄いと感じます。誤解を恐れずに言うと、災害を経験していないことから生まれる油断や過信こそが、一番の災害だと思うんです。我々の行う「公助(行政の救助支援)」だけでは足りません。地元の方、そして移住してこられる方みなさんが「自助(自分の身を守る)」「共助(周りの人と共に助け合う)」の意識を持つことが何よりも大事。災害の怖さや防災意識をいかに広めていけるかが今後の課題です。
さらに、消防を身近に感じてもらい、市民の方々に防災意識をもってもらうための広報活動も大切な仕事です。その一環として、岡山市消防局のPR動画を作成しました。桃太郎伝説発祥の岡山に絡めて「鬼が守る 桃太郎のまち」をテーマに、岡山市消防局の業務を紹介しています。人を助け、街の安全を守るために必要不可欠なストイックで強い気持ちを「鬼」という言葉に込めました。出演、構成、撮影、編集すべて消防職員だけで自主制作し、好評をいただいています。
【消防士制作】岡山市消防局公式PR動画~「鬼」が守る、「桃太郎」のまち~ - YouTube
みなさんが言われるように、岡山は災害が少なく安心して暮らせる街です。しかしその分、防災意識や災害への危機感が薄いと感じます。誤解を恐れずに言うと、災害を経験していないことから生まれる油断や過信こそが、一番の災害だと思うんです。我々の行う「公助(行政の救助支援)」だけでは足りません。地元の方、そして移住してこられる方みなさんが「自助(自分の身を守る)」「共助(周りの人と共に助け合う)」の意識を持つことが何よりも大事。災害の怖さや防災意識をいかに広めていけるかが今後の課題です。
移住してみて苦労したこと、事前に調べておけばよかったことは?
方言やコミュニケーションの取り方に馴染めず、慣れるまでに時間がかかりました。岡山の方はシャイでクールな印象。私は生粋の関西人で体育会系の人間ですから、関西特有のコテコテのノリが伝わらず苦労しました。最初は周りから浮いてたんじゃないでしょうか(笑)。それでも本音で話し合って一度関係が築けると、皆さんとても親切で温かい方たちばかり。さりげなく気遣い支えてくれる、そんな懐の深い県民性を感じます。
移住後に感じた岡山の魅力とは?
岡山市の中心部は商業施設も多く便利です。一方、郊外に行くと山や川、田畑が広がり、近くに自然を感じられる場所がたくさんあります。街と自然が調和した住みやすい環境が一番の魅力ですね。私も子どもが生まれてからは、緑の多い公園や自然体験ができる場所に遊びに行くのが楽しみになりました。
また、総合病院や専門病院が多く医療機関が充実しています。近年は病院の改装、新築ラッシュがあり、どの病院も建物が綺麗で設備も良く、医療・福祉の面では手厚い環境が整っていると思います。
また、総合病院や専門病院が多く医療機関が充実しています。近年は病院の改装、新築ラッシュがあり、どの病院も建物が綺麗で設備も良く、医療・福祉の面では手厚い環境が整っていると思います。
移住を検討されている方へのメッセージ・アドバイス
住み慣れた土地と比べて、環境の違いや県民性のギャップに戸惑うかもしれません。それでも一歩踏み込んでみると、岡山の持つ温かさを感じてもらえると思います。私は移住して15年が経ちますが、年を追うごとに岡山の人の良さや暮らしやすさを実感しています。
仕事に絡めて言うと、災害はいつどこで起こるか分かりません。「岡山だから大丈夫」という過信は禁物です。もしもの時の心構えや備えは忘れずに、職場や地域の人と繋がりを持ち、お互いに助け合える環境をつくることが大切です。
仕事に絡めて言うと、災害はいつどこで起こるか分かりません。「岡山だから大丈夫」という過信は禁物です。もしもの時の心構えや備えは忘れずに、職場や地域の人と繋がりを持ち、お互いに助け合える環境をつくることが大切です。